「ソルヴィの子、フラプンナル氏族の戦士、シーグルズル。
こちら風に発音すると“シグルド”になる、好きなように呼んでくれ」
「無才には無才なりの手段が、俺には俺なりの矜持がある。
蔑むのは勝手だが、憐れんではくれるな」
名前:Sigurður "Hrafnnar" Sölvivsson
読み:シーグルズル・フラプンナル・ソルヴィンソン
種族:獣人族(ワタリガラス)
年齢:18歳
所属寮/学年:ディアスティレ寮/3年
性別:男性
性格:冷静沈着、泰然自若。他人に甘く自分に厳しく、鋼の理性で己を律する、年齢不相応の落ち着きを纏う青年。
出自に由来する独特の倫理と道徳、生死観を持ち合わせるものの、根本的な性質は生粋の秩序にして善、
無為な暴力を嫌い、悪戯に力を振るうことを避け、平和を貴びながらも、戦の中で名誉ある死を遂げる事を求める。
無論、こうした性質が学園生活の中で表出する事は少なく、基本的には物静かで些か堅物なだけの青年である。
容姿:
192cm/93kg
鴉の濡羽のような色艶を帯びる黒々とした黒髪、横髪の一房に編み込みを施し、烏の羽根を用いた髪飾りを挿している。
蟀谷から釣り上げたように鋭い瞳も、髪と同じ濃色の黒、固有スキルの影響によるものか、脈打つように赤い色がちらつく。
体躯は研ぎ澄ます様に鍛え上げられており、体重と比べて幾分か細身に見える、背には黒色の巨大な翼を有する。
顔立ちそのものは青年然として精悍であるものの、豊かに髭を蓄えているためか、年頃より十や二十は年嵩に見られる。
服装:
端々に刺繍を施したチュニックの上に、鞣し革を蝋で煮固めたレザーアーマーを重ね着、腹部を幅広の革のベルトで縛り、重ねるように何本かの革紐を通す。
ズボンは動きやすいように裾を絞り、ブーツは脛の上までの長さのもの、レザーグローブは手の感触を重視して掌の側だけが少し薄手になっている。
肩を覆うように毛皮をつけたマントは膝を覆う長さで、右肩の上でマントを留めるピンにはワタリガラスの彫刻を施したメダリオンが取り付けられている。
ベルト背面には右に向けて銃型の魔術媒体の鞘を、右腰には吊り下げる形で杖の鞘を、腰回りの全体にかけて大小様々な雑嚢を幾つか取り付けている。
固有スキル:
『Báleygr/焔の眼をせるもの』
視力や色覚などの視覚に属する諸能力を強化し、視認した対象の性質を大まかに把握する能力を得るスキル。
確実に情報を得る、というような力ではなく、「そのもの」の持つ効力や危険度を、直感的に察知する類のもの。
隠されたもの、隠してあるもの、隠れているもの、そういったものを暴き立て、見つけ出すことに長ける。
発動中、彼の瞳は燃え滾るような赤色を帯びる、「見てはならないもの」を見た場合、発動は強制的に停止される。
保有スキル:
「頑強」
持久力を始めとする肉体的な耐久力の向上、「怪我しにくい」ではなく「怪我しても死ににくい」の類である。
「危機察知」
危機限定の第六感、自らに迫る危機を本能的に察知し、事前の対処を可能とする、具体的な危機の内容を知ることは出来ない。
「高き神のルーン」
保有者のルーン魔術の諸性能を満遍なく強化し、単一のルーン文字を用いて複数の効果を発揮することが可能になる。
「生命力吸収」魔力を消費して自分以外の生物から生命力を吸い取り、治癒力を上げる。接近して手を翳す等でも微量に吸えるが、しっかりとした効果を発揮するには接触が必要。合意の有無によって吸収量が変わる。
「濡れ鼠」身体が濡れていると身体能力が向上する。乾くと元に戻る。
魔術媒体:
『Vǫlva/杖を運ぶもの』 あるいは 「魔銃」
生来よりオド容量に乏しく、並程度の魔術の連続行使にも難儀する自身の適性を鑑み、彼が手ずから製作した魔術媒体。
外見上はいわゆる「銃」、全体的な材質は魔術適性に優れる木材を、銃身には中級竜の骨から削り出した材を使用。
表面全体が複数種の金属を用いた装飾的な魔法陣の象嵌に蔽われ、銃身の内部にはルーン銘文が螺旋状に彫刻されている。
この魔術媒体は、疑似的な弾丸を造り出し射出する一連の魔術、彼が「魔弾」と呼ぶ技術の補助に特化しており、
「魔弾」は、その名称から連想されるような追尾性、あるいは百発百中や即死といった効果を持つ魔術ではないものの、
銃身をスイングアウトし、薬室内部に詰め込んだ物質を内包、「魔弾」の一部として同時に射出する特性を有する。
小石や短剣、魔法媒体、果ては液体に至るまで、薬室内径5cmに収まる容積の物質なら、余さず射出することが可能であり、ルーン銘文を彫刻した小石などを飛翔体に用いることで、使用者の負担を軽減しつつ、安定した効力を発揮する。
特定の方向に特化されている都合上、通常の魔術媒体としては質の悪い部類に入り、他魔術の行使時には効率が低下する。
(簡易版) 空気弾(のようなもの)を発射する魔術に特化した銃型の杖、小石などを発射することも可能、それ以外の魔術には不向き。
「杖」
上記の魔術媒体の代わりに普段使いしている杖、入学祝いに送られるヒイラギ製のもの。
武器:
「片手斧」
比較的短い柄を持つ片手斧、斧頭にはシルバ山に冷気を吹き下ろすガランの意匠が彫刻されている。
選択科目:音楽/美術、民俗学、古代呪文学
得意/苦手科目:体育、古代呪文学 / 呪文学、防衛術学
来歴:
複数種の獣人族で構成され、トゥワイラ国家連合国の北域を故地とするクラン、「フラプンナル」の氏族長の嫡嗣として生を享ける。
フラプンナル氏族は、その起源を神話上の共通祖先に求め、狩猟と鴉の神を主神として祀ることから、氏族長は同時に狩人達の長でもある。
氏族長は信仰上の儀式としての狩猟を主導するが、実質的な生業は狩猟ではなく通商や貿易、狩猟民よりも交易民としての性格が強い。
古くは獣人族の傭兵集団であった彼らは、千年戦争期に長らく各地を転戦、千年戦争の終結とトゥワイラの内乱平定を機に北方へと移住し、
トゥワイラに存在する染物や織物、金細工や牙細工を各地に輸出入することで交易民として酷寒の地に定住し、今日まで存続している。
シーグルズルは氏族長の嫡子として幼少の頃より狩猟や細工の手習いを受け、成人となる前年に入学許可証が届き、成人の儀を経て入学。
氏族の「教え」は、アストランティア魔術大学で教わるものより幾分か実践的で、入学して暫くは他者との感覚にズレを生じていた。
現在は感覚を掴むことに(おおよそ)成功、完璧に馴染んでいるとは言えずとも、周囲に行動を合わせることは出来るようになっている。
備考:
オド容量に乏しく、魔術の実技では他に一歩劣るものの、座学は全般を得意としており、総合的に見ると成績はそこそこ優秀。
手先が器用、特にフサルク(ルーン文字)の刻印に長け、身の回りの物の多くが手製、あるいは何かしら手を加えている。
故郷から共に連れてきた二匹のワタリガラスを使い魔として飼育しており、時おり屋外で飼料を与えている姿が確認できるだろう。
鉤縄ひと巻きに楔が何本かと小槌、火口箱、白墨、小刀、角笛、そのほか細々とした(学園では用途のない)品を持ち運ぶ。
過去には成人の証である片手斧も持ち運んでいたが、教師から幾度か注意を受けた為、現在では大人しく寮の自室に飾っている。
彼の行使する「魔弾」は、幾つかの初歩的な魔術を組み合わせて、特定の順序で発動する複合的な魔術である。
「弾丸を装填する」「引き金を引く」といった一連の動作を、魔術発動の為のルーティン、小儀式の一種だと見做し、
魔弾に特化された魔術媒体の補助を受けることによって、魔力消費を軽減、発動を高速化させるものであり、
魔術媒体の補助のない状態で行使する際、その性能は同様の現象を引き起こす魔術と比べて幾分か劣るものになる。
募集&関係:
なし
関係:
Seraphina Noel@蔦 様の募集に参加させて頂いています。