「……今日の風はどこか強いな。俺としては、穏やかな方が良いんだが」
「ドラゴンは家族みたいなものなんだ、俺は乗りたいとは思わないけれど、一緒にいると落ち着くから。」
名前:Visgar・Orphen
読み:ヴィズガル・オーフェン
種族:人間
年齢:19
所属寮/学年:アースラント寮/三年
性別:男
性格:一見すれば穏やかな人物に映りそうな、落ち着きを持ち、しかしながら風のように掴みどころのない人物。
しかしながらその実態は、一つの物ごとに集中力を注ぎ続けるタイプであるため、単に周囲に向ける意識と関心が薄いゆえの穏やかさというもの。
普段からその調子であるために、他の生徒からはわずかに避けられることもあるが、当の本人が気にしていないためあまり問題はない。
非常にマイペースであるが、明確にこちらに向けられた言葉を無視するほどでもなく、何かしらの反応を返すだろう。
容姿:身長176、体重78㎏。
穏やかな風を彷彿とさせる薄いエメラルドグリーンの髪が、風に靡く程度に伸びている。ほぼすべての髪が緩やかに後ろへと上げられている髪型で、オールバックに近い。
瞳の色は黒色で、雰囲気としては竜の瞳に近い物がある。あくまでも雰囲気が近いだけ、だが。
顔つきは十人並み以上に整ってはいるが、周囲の目を引くほど目立つ顔立ちでもない。
戦いのための鍛錬などは学園に来るまで積んでこなかったものの、竜との戯れで培われた肉体は、目に見える形ではなくとも鍛え上げられている。シルエットは少しばかり細く映る。
(Ryon式おとこのこ様より)
服装:白色の長袖の上から暗めの緑に染まったアウターのジャケットを着こんで、裾を捲っている。
黒色のスウェットパンツに同じく黒のブーツ。動きやすいように服装を選んでいるせいか、見た目に統一性がない。
左腰にはベルトに括り付けるようにして鞘と一振りの刀を吊るしている。
固有スキル: 「風を追う者」
風そのものを固めたような翼とも呼べない、竜巻か嵐そのものと呼んで差し支えないそれを、一対、翼のようにして展開する。
本来であればそれは本質ではない。されど彼にとってはそれこそがほんしつなのだから。飛翔とは、翼を前提にして可能であるモノなのだと。
更に嵐のように荒々しい飛翔を可能とし、竜という本来不要な要素を取り払ったことで1分間の翼の持続、飛翔を可能とする。
クールタイムは変わらず30秒であるが、展開した翼で風をつかみ、滑空することはできない。
また、手や足、胴体の一部に竜を模したのであろう風で生成される装甲のようなものを、竜骨の刀を握っている場合展開する。
身体能力の強化と、装甲的な役割を為すそれらは、竜の翼と己を貫いた竜骨の刀より溢れ出た竜の残滓であり、本来であればやはり不要であったものである。
空への回帰は生来の物。されど竜への焦がれは己の意思なのだから──。
竜の翼を展開していた段階とは違い、完全な「風」の操作を行う固有スキルであるため、そもそもの話翼を展開しなくても飛べるようになる。とはいえ加速という面に置いては圧倒的に風の翼が勝る。
本来の性質を魔法に適応した、言えば彼が普通の魔法使いとしてある時の完成形、その土台。刀を使うよりも杖を使った方がその実力を大きく発揮する。
竜の要素を払ったために性能が元に戻り、風の魔術全てに対して大きく補正がかかり、威力、練度、持続時間や操作能力等が大幅に向上する。
また風の具現化を為す保有スキル風翳しの効果も大きく上昇し、完全な物体としての風を扱うことが可能。展開される風の翼はこれの活用である。
保有スキル:
「風翳し」
ただひたすらに風を起こし、それを操ることだけに心血を注ぎ続けた結果としての物。
風を目に見える形で具現化させ、それの形を自在に変化させ、或いは身に纏うことができる。
繊細な制御等も可能とし、風を用いた身体能力の強化という奇妙なことをやってのける。
欠点としては射程が絶望的に短く、その飛距離は最大でわずか2mしかない。
「竜眼」
高速で飛翔していく翼竜を追う段階で鍛えられていったものがスキルとして現れたもの。竜の瞳ではなく竜を追うための瞳。 主に動体視力と視野が向上し、特に竜を目で追った際や地上を、見渡すのではなく、空を見上げた場合にも効果が強く出る。黒色の瞳が薄い緑に輝いたら発動している合図。
「伽藍の堂」
何かに覆われた空間に対しての認識を可能とする
内側の様子を認識することや、魔術をその空間の内側に対して発動することができる。
物質的なものでなくても、結界などで覆われた状態にも作用する。
どういう原理か、内側がくりぬかれた伽藍堂であるウィブガルズを扱ってきたことによって得た物。骨の内にいまだ潜む、竜の残滓をくみ取るために、伽藍の堂の中を覗く。
「軟体」すごく柔らかい体になる。
「魔術探知」 魔術の痕跡を探すことができる。あまりにも昔の魔術は探せないため、1日前のものくらいが限度
「濡れ鼠」身体が濡れていると身体能力が向上する。乾くと元に戻る。
魔術媒体: 「ウィブガルズ/風を越す者」
彼が生まれるほんの一週間前に老衰にてこの世から飛び立った竜の骨より作られた一振りの刀。
鉄は用いられず、ただ魔力を通すことで鋼鉄さえも断つだけの高度と切れ味を持つように魔法陣が刻まれている。
彼自身は両親より聞いたことしかないが、風よりも早く、風を従えるようにして飛んだ竜より作られており、何よりも彼の得意とする風の魔術に対する適性が高い。
彼の扱う風の魔術は初歩的で簡単な魔術しか用いないため、こちらも刀に刻まれた魔法陣に魔力を通すことで起動する。
引き起こされる現象は単純で、風を起こし操る、ただその一点のみに扱う魔力と技術のほぼすべてが注がれている。
研ぎ澄まされた風はそれそのものが地を刻みわずかではあるが空を駆ける、正しく竜の様な魔術の扱い方をする。
体を動きやすくするための身体能力を強化する魔術を会得しているのだが、これとは別に風をもって身体能力を底上げしている。
原理で言えばやはり単純で、走る、或いは刀を振るなどの行為を起こす際に、その方向に向けて風を強く送ることで、追い風を起こして加速する、というだけの物。
しかし彼は全体にではなく足、腕といった部分的なところにのみ追い風を、動くたびに起こすことで魔力の消費を抑えつつ身体能力を上げるという離れ業をやってのける。
尚目に見える形で発言できる魔法が風をもって敵を引き裂くものしかなく、本来は刀を振り下ろすのに合わせて使い、距離を伸ばそうとしても2m程度が限界であり、遠距離に向かない。
「杖」
芯に竜の骨を使ってはいるが、それ以外はいたって普通の杖。これを用いても風の刃を飛ばせるのはせいぜい8m程度。
武器: ウィブガルズ
単純に刀としても用いる
選択科目:生物学 家庭科
得意科目:体育 騎竜術
体を動かすのが得意なのと、乗るのはあまり好きではないがやけに竜に懐かれ易い為得意苦手科目 魔法史魔術そのものに興味はあるが、その歴史にについてはさして興味がないため。
来歴:ウェストニア王国の外れにて、十数体の竜を飼う家系に生まれる。
竜の世話を幼少の頃より両親とともにこなしてきており、竜から心を開かれやすく、竜の思考や行動には人一倍詳しい。
魔術媒体は、入学許可証が届きどうしようかと悩んでいたところを、両親から譲り受けた竜の骨を、腕利きの鍛冶士に頼んで作ってもらった。
入学してからは常に飛翔を行うために風を扱い続けていたため、一二年時の呪文学は大分低い成績であった。
備考:竜に乗るのではなく、竜に並び立ちともに飛ぶことを胸に志す青年。
扱う魔術は風に傾倒しすぎていて、それ以外の魔術はほぼほぼ絶望的だが、風を扱い続けることで培った制御の技術で呪文学等をどうにかごまかしている節がある。
竜に乗るのをあまり好かないのは、単に子供のころに一度竜の背中に乗った際、ものすごく酔ったということが原因であるだけで、竜に乗る人々に対する尊敬の念を抱いている。
どんな竜とでも一度は必ず接触を試みるほどに、竜が絡んでくるとどうにも向こう見ずで無鉄砲。彼の前で竜を馬鹿にするのはあまり得策ではないかもしれない。
魔術の鍛錬は人目に付きにくいところで行うことが多い。なぜかと言われれば頻繁に速度の出し過ぎで事故を起こして転んだり地面にたたきつけられたりを繰り返すため。
制御技術に関しては一級なのだが、飛翔への思いが強すぎて悪い方向に前のめりになっている。
募集:時折彼に話しかけてくれる知り合い/友人
関係:シエルさんらに並んで空を飛んでいたところ、興味を持たれ時折話すようになった。
厳流先生に剣術を教わっている。