「オリヴィアです。……はい、笑うのは苦手です」
「親の顔……ですか?すみませんお嬢様、私を生んだ人は3年前に亡くなりましたので、残念ながらお見せすることはできません。……申し訳ありません、何か失礼なことをしてしまったのなら謝らせてください。……私は…何も?……ですが、お嬢様は苦虫を噛み潰したような表情をしていらっしゃるではないですか。……マスターから教わっております。感情を抑えつけるのはとても、とても辛いことだと。私にできることが有るなら何でもしたいのです」

名前:Olivia
読み:オリヴィア
種族:ヒューマン……?
年齢:45+3歳
担当:錬金術
性別:女性

性格:一言で言うなら清浄潔白。他人を疑ったりしない純粋な性格だが、滅多なことでは動揺しない冷静さと、例え一年生が相手でも最大限の敬意を払う丁寧さを併せ持つオリヴィアは、決して幼稚なわけでもない。しかし社会経験はあまりなく、誰にでも召使のような恭しさを見せたり、相手の気持ちを察するのが苦手だったりする一面もある。

容姿:画像は https://picrew.me/image_maker/1171011
 女性というよりは少女的。服を変えれば学生に混じれそうな感じさえある。だがポニーテールにして纏められている透き通った金髪と、”すもも”のように鮮やかなピンク色の瞳のコントラストが、控え目に言っても端正な顔立ちをさらに印象的なものにしている。……している上に、オリヴィアの表情筋が極度に退化しているせいで、人形、あるいはお面のようにさえ見える面構えが不気味な雰囲気を醸し出している。やっぱり普通の人間には混じれない。
 身長は中の上程度。実はシャツの下にかなりの筋肉を隠し持っているのだが、それ以上に目立つのが、両手両足計4本の義肢。黒ずんでいる、騎士の甲冑のような義肢の重々しさは視覚的にも物理的にもかなりものだが、オリヴィアはこれらを魔術で普通の手足のように動かしている。
服装:大体は白シャツに黒ネクタイ。錬金術の実験の時は白衣や作業着を着たりすることもあるが、必要以上のお洒落はしない。髪留めは魔術的な肉体の安定化装置。
固有スキル:【九穴付生体オド転換炉】
肉体をオドに、オドを肉体に変換できるスキル。とりわけ血液⇆オドの変換効率が高い。
保有スキル:
・治癒効率 III → 治療系魔法の効率を上昇させる。
・自己修復 VI → 傷や病気からの治癒速度が目に見えて早くなる。
・肉の祝福 LII → 肉体の性能が明らかに人間の限界を越え、圧倒的に卓越したものになる。とりわけ運動能力と反射神経には目を見張るものがある。
・血の呪い IX → 血文字でかなり複雑な術式を発動させられるようになるが、口頭での詠唱では魔法がほとんど使えなくなる。
魔術媒体:万年筆with血、あるいは義肢。
武器:「武器は必要ありません。鉄拳の方が速いです」
来歴:
 「牛一頭の体重と同じだけの油、香草、鉄の黒さび、猫の睾丸、23個の蠅の複眼、エトセトラ、エトセトラ……これらの材料をフラスコに入れ、50年間白樺を薪にしていぶし続ける。そうすることで”ホムンクルス”が、誰からも血を受け継いでいない完全に人造のヒューマンが生み出せてしまうのだ!我々は神を越える!」魔術大学史上でも指折りの大錬金術師にして、大陸に並ぶ者のない奇人と謳われたヨーゼフ・エーミール・ヘルマン・フォン・ファルケンハウゼン教授の秘密の研究ノートには、興奮した様子でそう書き殴ってあった。本来なら彼の墓に持っていかれるはずだったこの狂気的な研究の成果は、実験完了まであと5年のところでファルケンハウゼンが急死し、遺品整理のために教授の別荘を訪れた遺族が培養液に浮かぶ”それ”を発見したことで、白日の下に晒された。3年前の冬の出来事である。
 「こいつは本当にホムンクルスなのか?本当にそんなものが作れるわけが」「じゃあなんです、エーミール伯父さんは孤児でもさらってきて不愉快な悪戯を仕掛けたとでも言うんですか?」「あいつならやりかねんだろう。ファルケンハウゼン家の面汚しめ」「そうであれば良いのですが。……この娘は培養槽から出て1週間で『ベルグロス千年紀』を読破したんですよ」気味悪がられ、たらい回しにされ、何度も何度も振り払われ続けた少女の義手は、最後にアストランティアの門を叩いた。ちょうど冬が開け、花のつぼみが膨らみはじめた頃に。
 それから、実験室に並ぶフラスコの中で半世紀近くも大錬金術師の”薫陶”を受け続けてきたオリヴィアが、卓越した錬金術師に育っていたことが明らかになるまで、あまり時間はかからなかった。「ヒトへの奉仕」を徹底的に刷り込まれていたオリヴィアは、自然な成り行きで老教授の仕事を引き継ぐことになる。子供にさえ膝をつき、頼まれてもいないのに掃除を始め、講義だろうがパーティーだろうが無表情を崩さない彼女は間違いなく変人だ。だが、ここではオリヴィアでさえ、無数の変人の一人に過ぎないのだ……たぶん。
備考:オリーブを絞った油を主な材料にして作られたので、今でも体からオリーブのフルーティーな香りがする。結構する。”オリヴィア”の由来もそこから。苗字は無いが、必要があればオリヴィア・ファルケンハウゼンを名乗ることも。
募集:こちらからはありませんが、お誘いはいつでも受付中です。
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